HOSPITECT
一人ひとりの力が、医療を変える。
HOSPITECT
現場の知恵で、医療をデザインする。
HOSPITECT
医療の未来を、現場から設計する。
HOSPITECT
医療を守り、地域をつなぐ。
HOSPITECT
地域医療を、もう一度元気に。

地域医療の現場から、日本の医療の未来を創る

代表あいさつ

私は、地方の公立病院で循環器内科医として、そして部長として、長く現場に立ってきました。

目の前の患者を診ること、若手を育てること、病棟を回し、地域と向き合うこと。すべてを現場で担ってきました。

その一方で、病院が少しずつ疲弊していく姿も見てきました。

人が足りない。余裕がない。一番頑張っている人ほど責任を背負い、消耗していく。それでも現場は回さなければならない。

ある時、自分自身も行き詰まりを感じました。「これ以上、何をどう変えればいいのか分からない」と思いながら、それでも現場に立ち続けていました。

転機になったのが、MBAでの学びでした。

MBAは私に新しい答えを与えたわけではありません。むしろ、これまで現場で無意識にやってきたことを、「構造」として言語化し、再発見させてくれたのです。

「ああ、自分は臨床の実践者であると同時に、医療現場の構造の組み立て方を追求し続けてきたのだ」と。

さらに、もう一つ大きな出会いがありました。

研究と臨床の第一線を歩みながら、新たな挑戦として病院再生に向き合い始めた先輩医師との出会いです。現在は、Hospitectの共同創業者として、ともに歩んでいます。

MBAでの学びと、地域病院の再建をめぐる対話を重ねる中で、私は確信しました。

病院を変える鍵は、外から持ち込まれる正解ではない。アーキテクトは、すでに現場にいる。

ただ、その人が言葉を持たず、構造として整理できていないだけなのです。

Hospitectは、現場で最も考え、現場を離れずに支え続けている人が、経験を学びに変え、自分の力に確信を持てるようになるための伴走者でありたい。

現場で一番頑張っている人を助けたい。それが、Hospitectを立ち上げた理由です。

諏訪中央病院 循環器内科 若林禎正

副代表あいさつ

私は人口18万人の諏訪医療圏にある地方中規模病院で勤務しています。年次が上がるにつれ、臨床現場だけの業務から管理側の非臨床業務割合が増えていき、自ずと患者さんを診る視点だけでなく、病院全体・地域を診る視点で物事を考える機会が増えています。

現在、医療現場は高齢化・経営難・働き方改革の波に揉まれています。直近15年間の当地高齢化率上昇(22%から34%)を背景に、当院入院患者さんの平均年齢は60歳から70歳に上昇、救急搬送数は2000台から3500台に増加に加え、医療政策の影響で平均在院日数は21日から14日に短縮となり、現場は多忙を極めており、看護師離職率も高い状態にあります。消費税率上昇や物価高・人件費上昇に伴う経費増加に見合わない医療報酬体系も一因で当院は昨年度から赤字経営になっています。また2024年度から本格化した医師働き方改革の影響で、若い層の業務負荷軽減措置が図られた分、中間層に皺寄せが行く歪な構造になっています。

2025年から2040年にかけ、諏訪医療圏は人口が18万人から15万人に減少、高齢化率が34%から41%に上昇し、2040年以降も人口減少が続くことが予想され、縮小社会へ突き進んで行きます。諏訪医療圏では現行の医療体制を見直し、新たな枠組みの画策と実現が喫緊の課題になっています。

私は現在、臨床業務の傍ら、経営企画室に所属していますが、経営やマネージメントを学んだ経験がなく、眼の前のデータをただ眺めての小手先の議論や見解に日々限界を感じています。これからの医療問題に取り組んで行く上で、病院経営という狭い領域だけではなく、視野を広げて経営を学ぶ必要性を強く感じています。2026年4月より経営大学院で学びをスタートする予定です。この場が、私の得た知識・経験を同じ問題を抱えている人たちへ何らかの形で還元でき、私の知り得ない知識・経験を皆様から教えて頂き共有できる場になればと考えております。

諏訪中央病院 リウマチ膠原病内科 蓑田 正祐

HOSPITECTのはじまり

HOSPITECTの出発点は、ある地方病院の経営再建依頼でした。
結果は成功ではありませんでした。
しかし,その経験こそが私たちの原点です。
「知識も経験も足りない。それでも、始めなければ何も変わらない。」
全国を歩き、志を同じくする若い仲間たちと出会いました。
諏訪中央の医師たちと共に立ち上げたのが、この研究会です。
机上の理論ではなく、現場での小さな実践の積み重ねから始めよう。
HOSPITECTは、行動する医師たちによる病院再生のプラットフォームとして、
いま新しいステージへと歩み始めました。
私たちの理念に共感し、現場から医療を変えたいと願う若い医師を、

HOSPITECTは歓迎します。
情熱とチームワークで、日本の医療を変えてゆきませんか。

亀田総合病院 脊椎脊髄外科 久保田基夫

HOSPITECTの名称とロゴについて

― Hospital × Protect × Architect ―

Hospitectは、Hospital(医療の現場)、Protect(守る)、Architect(設計する)を重ね合わせた造語です。

医療の現場にすでにある人と価値を守りながら、持続可能な医療の構造を設計するという意思を込めています。

私たちは、病院を「改善」する組織ではありません。

病院が持続していくための構造を設計し直すための伴走者です。

なぜ「コンサル」ではなく「アーキテクト」なのか

多くの病院が抱える課題は、

・人材不足

・医師確保

・経営指標の悪化

しかし、これらは個別の施策では解決しません。

人件費を削る、ルールで縛る、病床を減らす。それは「対処」や「延命」に過ぎないからです。

必要なのは、

・人材育成の構造

・組織の役割設計

・大学と地域病院の共創的パートナーシップ

・医師が育ち、定着するエコシステム

つまり、「設計」のし直しです。

Hospitectが信じていること

・アーキテクトは外部から連れてくるものではない

・すでに現場にいる

・ただ、疲弊し、言葉を失っているだけ

Hospitectの役割は、正解を教えることでも、現場を評価することでもありません。

現場の暗黙知を構造に変え、その人自身が「自分は設計者だった」と思い出すことを支援することです。

私たちが目指すのは、誰か一人の天才が描く設計図ではありません。

現場にいる人とともに描く、共同設計です。

医療現場で頑張っている人が、自分の役割と力を再発見し、

医療が自律的に続いていく構造をつくる。

それが、Hospitectの使命です。

現場にいるアーキテクトとともに。

HOSPITECTの活動内容

1. 病院経営のアセスメントと改善支援

2. 地域医療・自治体へのコンサルティング

3. 医療者向け教育・研修プログラムの開発

4. 多職種・多施設のネットワーク構築

5. 現場改善プロジェクトの伴走支援

【メンバー紹介】

代  表:若林 禎正 (諏訪中央病院  循環器内科)

副代表 :蓑田 正祐 ( 同  リウマチ膠原病内科)

顧  問:久保田基夫 (亀田総合病院 脊椎脊髄外科)


【HOSPITECT 事務局】

諏訪中央病院 循環器内科

〒391-0011 長野県茅野市玉川4300