2. 診療報酬・医療財政・制度設計– category –
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2. 診療報酬・医療財政・制度設計
第2章:まとめ
診療報酬は単なる「医療の値段表」ではなく、日本の医療をどの方向へ導き、限られた財源の中で何を優先するかを示す“メッセージ”だと感じるようになってきました。最終的な決定は国にありますが、その前提となる審議を担い、点数という具体的な形に落とし... -
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20.政策と現場のギャップはなぜ生まれるか ―平均と個別のズレ、そして次章(地域医療)へー
医療政策の議論を追っていると、「言っていることは分かる。でも現場の実感とは噛み合わない」と感じる場面が多くあります。政策側は現場を少しも分かっていないと叫びたくなります。一方政策を担当する人からすれば,現場は日本医療の実情や政策を全く理... -
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19.薬価と医療費コントロール ―診療報酬と「もう一つのレバー」―
診療報酬の議論をしていると、つい「点数表=医療費のすべて」のように感じてしまいます。けれど実際には、医療費を動かす“もう一つの大きなレバー”があります。薬価です。外来でも入院でも、薬剤費は医療費の中で占める割合が大きく、薬価の改定やルール... -
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18.医療財政は誰が支えているのか ―保険料・公費・自己負担の“三本柱”―
医療費の議論が難しく感じるのは、「誰が払っているのか」が一目で見えにくいからかもしれません。けれど、基本の骨格は意外にシンプルです。大づかみに言えば、医療費は①保険料、②公費(税)、③患者の自己負担、という“三本柱”で支えられています。 厚生... -
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17.医師は診療報酬をどこまで理解すべきか
「医師も診療報酬を勉強すべきだ」これは正しいと思います。ただ現実には、点数表は膨大で改定も頻繁です。すべてを追いかけるのは、よほど制度に関心の高い人でも難しい。だからこそ私は、「全部を理解する」ではなく、臨床の判断と病院運営に効く“最小セ... -
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16.黒字でも苦しい/赤字でも回る ―そのメカニズム(会計とキャッシュのズレ)―
病院経営の話をしていると、ときどき直感に反する現象に出会います。損益計算書では黒字なのに資金繰りが苦しい。逆に赤字が続いているのに、当面は回ってしまう。こうした「黒字=安心」「赤字=危機」という単純な図式が成り立たないのは、会計(損益)... -
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15.病院経営から見た診療報酬の“歪み” ―報われる行為/報われにくい行為はなぜ生まれるかー
同じ病院の中で、同じように忙しく働いていても、「点数として返ってきやすい仕事」と「必要なのに点数に乗りにくい仕事」があります。現場では昔から感じてきたことですが、最近は物価高騰や賃金上昇が重なり、そうした“歪み”が目立ちやすくなっているよ... -
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14.DPC/PDPSの光と影 ―急性期入院医療をどう変えたかー
臨床医なら誰もが知っているように,DPC/PDPSは、急性期入院医療を「診断群分類(DPC)」という共通言語で整理し、その上で「1日当たり包括(PDPS)」を基本に支払う制度です。厚生労働省の資料では、DPC/PDPSは「急性期入院医療を対象とする診断群分類に... -
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13.出来高払いは悪者か ―日本の診療報酬の基本構造―
「出来高払いは医療費を増やす元凶だ」そんな乱暴な議論を耳にすることがあります。たしかに、出来高払い(医療行為ごとに点数がつく仕組み)には“量が動きやすい”側面があり、制度設計として注意が必要です。出来高払いを単純に「悪者」と決めつけるより... -
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12.改定は“医療の方向性”をどう誘導するか ―基本方針から読むー
診療報酬改定は、「医療行為の値段を決め直す作業」というより、「これからの医療をどちらへ動かしたいのか」を示す作業だと思います。その“意図”を最も端的に読めるのが、「診療報酬改定の基本方針」です。厚生労働省の公表によれば、令和6年度改定の基本...
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